べこ石の碑
嘉永元年、芦野宿の問屋を勤めた戸村忠恕が晩年儒教的精神を中心とした人の道 を具体的に教えた碑文である。高さ約140㌢、約幅190㌢の芦野石に3500文字が刻まれている。
べこ石碑文
夫孝は萬善能先百行能本也、人能命露よりもろし、其日限と思ひ一日一日と孝行すへし。生育ハ天地能徳尓て萬物生須る阿り有様目前尓阿り、父母子を生ミ子又子を生む、同し心なり、人情の誠、恩愛能切なる忍ひ難き筈須な連とも、愛心の未多起らさるうち尓今日能貧苦を思ひ、小を失ひ大を助ると考へ阿やまり、心なら須、胎を墜し、或ハまひくもある歟、人の生るゝ天也、子数多阿りと毛、賢起阿り、愚か阿り、し阿ハせよ起阿り、志阿ハせ阿し起阿り、命を受るハ親子といへとも別也、譬ひハ梅能実生へ木とな連ハ古木枯ても梅ハ梅也、人死しても血脈の子阿連ハ気残る、貧起も運よき時ハ富むへし、子なきハ願ひても生ま須、よき子を生ミ孝養するも有へし、子有ハ命厚きを喜ひ艱難しても育てへし、胎を墜し、或ハ間曳ハ天命尓反く故禍ひ阿り、鳥獣ハ胎を受しハ皆生む、生連しハ育つ、人として赤子を阿げ育てさる恥へし、以下略
- 所在地
- 〒329-3442 栃木県那須郡那須町横岡
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