芦野の八坊(寺)めぐり
「坊」という言葉には僧の住むところという意味があり、お寺のことを指します。芦野にはかつて八つの坊があり、小さな里にお寺が密集しているのは珍しいことでした。芦野の八坊とは、現存している建中寺、揚源寺、三光寺、最勝院、西光寺の五寺といまは廃寺となってしまった楊柳寺、弥勒院、華蔵院を含めた八つの寺を指します。
この中には檀家を持たずに、芦野家からの給与で生計を維持してきた寺院もありました。祈願寺としての揚源寺、歓喜天を祀る三光寺などがそれにあたります。楊柳寺は時宗の寺院でしたが、1700年前後に焼失したといわれています。(奥州道中宿村大概帳による) 弥勒院は仲町通りの外れにある中島橋を渡った左手にありましたが、現在は田んぼになっています。これは明治に仏教を排斥する運動、いわゆる廃仏毀釈で取り壊されたものといわれています。華蔵院は、最勝院の北側に位置し幕末まで存在していましたが、無住の定めで廃寺となりました。
現在は五寺となりましたが、散歩できる距離にお寺が集まっていますので、気軽に寺巡りも楽しめるでしょう。 事前にお問い合せすれば、座禅もできるお寺さんもありますので、是非体験してみてください。
建中寺
揚源寺
三光寺
最勝院
西光寺