問屋跡・明治天皇行在所
明治天皇の東北巡幸の行在所となった問屋場跡は「明治天皇行在所」碑が建っている。
この地は、芦野宿の問屋場の跡地で、問屋職戸村家の屋敷跡である。戸村家は、元禄年間に現黒羽町須佐木から戸村伊兵衛忠晴が移り住み、問屋職を勤めたとする史料があるのみである。以後は戸村家の世襲であった。初代戸村忠晴(戸村家文書・芦野家家中分限帳所収)……忠高、忠安、忠休(那須の石仏―芦野編―上野町に所収・芦野家家中分限帳所収)と続き、忠宣(同前仲町に所収)が入り6代忠恕と続き、7代善吉、8代謙橘(武助)で明治を迎える。6代忠恕は、峯岸の「べこ石の碑」、板屋の「諭農の碑」の撰者である。
戸村家は、代々常陸佐竹氏の一族であったが、慶長7年(1602)に秋田への移封に際し、帰農した一族で、子孫は現存する。(このとき本家筋は主家とともに秋田へ移り、幕末には横手館の館代として戊辰の役を迎えた)問屋場は、仲町のほぼ中央に位置し、現在は町営の駐車場になっている。
- 所在地
- 〒329-3443 栃木県那須郡那須町芦野
- 交通アクセス