spot

芦野氏陣屋跡(芦野御殿山公園)

 

 

芦野城とも、御殿山とも、桜ヶ城とも呼称され、江戸時代には交代寄合旗本芦野氏の陣屋があった所である。

奈良川の東岸にあり、芦野の街並みを見下ろす丘陵上に位置している。面積は約3㌶で、現在は公園と山林になっている。築城の年代には二説あり、一つは天文年間(1532~55)芦野資興の代であり、もう一つは天正18年(1590)芦野盛泰の代とも言われているが明らかではない。

居城は、自然の丘陵を大規模に造成した平山城であり、本丸、二の丸、三の丸に相当する廓があり、二の丸には御殿や蔵、表門と裏門があった。御殿は、木羽葺で間口約29㍍、奥行き約11㍍あり、玄関、客間、奥の間、大広間、宿直間、中間部屋、広敷台等に区切られ、建物の奥には陰殿(トイレ)もあった。

芦野氏は古い歴史を持つが、ここに居城を築く頃から最盛期を迎える。特に13代資興、14代資豊、15代資泰、16代盛泰らは、戦国時代に那須氏の羽翼として多くの合戦に活躍した。天正18年(1590)、盛泰は秀吉によって本領を安堵され、那須七騎の一と呼ばれるようになり、江戸時代には交代寄合旗本3016石の領主として明治を迎えたのである。

所在地
〒329-3443 栃木県那須郡那須町芦野
交通アクセス

関連記事

夏の夜空に咲く、大輪の花!芦野聖天花火大会

夏の風物詩として多くの人が訪れる芦野聖天花火大会。 毎年三光寺の縁日にあたる8月19日に開催されます。 今回、芦野聖天花火大会について、その歴史や特徴をご紹介いたします。 創業300年の歴史をもつうなぎの老舗、丁子屋さん […]

春の芦野 桜スポット5選

那須の里山芦野・伊王野。 東山道や奥州街道を行き交う人々によって古くから栄えた里山は、 往時から桜の名所として人々に親しまれてきました。 厳しい冬が終わり春を迎えると、里は一面桜色に染まります。 心地よい春の芦野で、満開 […]

三光寺

芦野の仲町通りにある真言宗のお寺、三光寺。ユニークな大根がクロスした仏紋を持ち、 地元から親しみを込めて聖天様と呼ばれています。 毎年縁日にあたる8月19日には盛大な「芦野聖天花火大会」が開催され、多くの人が訪れます。 […]

那須のお殿様 芦野氏の足跡をたどる。

  芦野の名が最初に歴史に登場したのは、建長8年(1256年)のこと。当時、東山道に夜討強盗が出るため、鎌倉幕府から地域を管理する地頭に警護の命令が発せられました。この中のひとりに葦野地頭(あしのじとう)という […]

遊行柳 – 多くの歌が詠まれてきた歴史ある那須の名勝地 –

関東最北の宿場町として栄えた芦野は、奥州街道を行き交う旅人を受けて入れてきた里山です。 どこにでもありそうなこの田園地帯を特別な場所にしているのは、 1本の植え継がれてきた柳の木。 歌枕の地として広く知られるようになった […]

PageTop