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太閤台

 

ここから見る芦野の景観は格別である。二十三坂七曲(にじゅうさんさかななまがり)の難所を過ぎてほっと一息ついたところで眺める景色は、旅の疲れも癒え、安堵感を満たしてくれたであろう。坂を下りていく。坂に沿って右手一帯を大閤台という。西黒公民館の建つ地から南にかけた一帯である。

(現在は旧道に沿ってバイパスが完成し、太閤台の景観も変わった。本文は旧道について書く)天正18年(1590)豊臣秀吉、奥州に威儀を糾さんと下向の際、この地に陣を張った。この地を太閤台(たいこうだい)という。

時の芦野領主、芦野盛泰は茶屋を建て、赤飯を炊いてもてなしたという。饗応に用いた水を太閤清水といい、芦野宿の民家に現在も残っている。(仲町蔦屋・現北本氏の裏手の井水という)

この時使われた櫃(ひつ)が慶応四年(一八六八)の戊辰戦争の時、伊地知正治率いる新政府軍をもてなすのに使われたという。坂を下りたところが西坂である。

所在地
〒329-3443 栃木県那須郡那須町芦野

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