最勝院
米沢山最勝院金光峯寺という。曹洞宗である。芦野氏の旧菩提寺であった。当時の芦野家の墳墓は三王平(さんのうだいら・日枝神社を山王という。三王は山王のこと)の東方にある。
趣のある山門をくぐると十六羅漢像が出迎えてくれる。石段を上ると左側に自然石に彫られた歌碑がある。辞世の歌であろうか。「浮の世と何の岩間の苔の下朽連者(くちれば)も堂能(との)土と奈(な)るらん」佐橋氏邦秀とある。佐橋氏は「家中分限帳」享保三年資親の代に佐橋岡右衛門とあり、本人か、その一族かと思われるが、以後の記録には出てこない。
庫裏を改築した際、台石として使われていたもので、数百年ぶりに世に出たことになる。句碑に隣接して「恩師大塩精一郎先生之碑」「大塩三郎先生遺徳碑」が建つ。いずれも教え子たちによる建碑である。「阿州官軍 上田甚五右衛門内 塙祐七藤原好孝墓 慶応四辰年八月三日」の官修墳墓がある。
本堂左手奥は、芦野の旧家の墓地である。入口にひときわ大きな墓碑がある。芦野家重臣大塩家代々の墓である。
- 所在地
- 〒329-3443 栃木県那須郡那須町芦野2870
- 電話番号
- 0287-74-0037
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