夏の風物詩として多くの人が訪れる芦野聖天花火大会。
毎年三光寺の縁日にあたる8月19日に開催されます。
今回、芦野聖天花火大会について、その歴史や特徴をご紹介いたします。
創業300年の歴史をもつうなぎの老舗、丁子屋さんのご主人で、芦野聖天花火大会実行委員会の前委員長を務める安達さんにお話しを伺いました。
三光寺のお祭りである聖天祭は江戸時代から続いており、一晩かけて遠方から人が訪れるほど賑わっていました。当時宿場町であった芦野には、多くの女郎さんがおり、お祭りのときだけ女郎さんが開放され、自由恋愛が許されたという歴史的背景があります。
花火大会が始まったのは、今からなんと69年ほど前。当時は地元商工会の人たちが中心になって、お祭りを盛り上げるために花火を打ち上げ始めました。もともとは地域の人たちのために始まった花火でしたが、その後より盛大にやろうということで、寄付を募り、正式に花火屋さんに依頼をするようになりました。この頃から花火師さんが打ち上げる現在の花火大会の原型が始まります。
今年も栃木県野木町から8人の花火師さんが訪れ、連続した花火が美しい、スターマインなどが御殿山から打ち上がります。
夏になると、全国各地で花火大会が開かれます。多くの場合、消防の問題や動員数の関係から、河川敷などで打ち上げられる花火を遠目から観る場合が多いと思います。
芦野の花火大会が特徴的なのは、芦野氏の居城であった御殿山の上から打ち上げること。お膝元の仲町通りには多くの出店が並び、浴衣を来た人たちが真上に上がる花火を見上げます。だから花火からの距離が近くて、迫力満点。
保安上の関係から打ち上げる花火の大きさは8号玉までとされていますが、尺玉にもひけをとらない迫力を感じます。もちろん、少し離れた田園から、山の上に花開く花火を見るのも風情を感じます。
芦野のように小さな里山で、保安上の問題や警備の調整を行い、盛大な花火が打ち上げられるのも、地元の方の心意気があればこそでしょう。
もうひとつ、芦野の花火を特徴づけているのは、ひとつ花火が打ちあがるごとにアナウンスされるスポンサーさんの名前やメッセージ。実行委員会では花火大会の趣旨を理解していただくために、団体や個人に対して趣意書を郵送し、寄付金を募っています。
毎年小さな里山に多くのお客さんが訪れるため、警備やシャトルバスなどに掛かる費用を捻出するため、地道な努力をしています。
そこで始まったのが、一般の方に向けて広く自分の花火を上げるための寄付を呼び掛けること。ある方は亡くなったおじいさんのために、親族一同の名前とメッセージを添えた祈りの花火を打ち上げます。またある人は生まれて来たお子さんへ向けて、祝いの花火を打ち上げます。
一般のお客さんにとってはたくさん打ちあがる花火のうちのひとつですが、ご家族にとってはずっと目に焼き付く大輪の花として記憶されることでしょう。
芦野聖天花火大会実行委員会では、スポンサー様と花火大会をお手伝いいただけるボランティアの方を広く募集しております。以下ご確認のうえ詳細はお問い合せ先にてご確認ください。
芦野聖天花火大会では、花火を打ち上げるためにスポンサーを募集しております。1発づつ花火を打ち上げるごとにお名前や花火のタイトルなどが放送され、当日のプログラムにもお名前等掲載させていただきます。親族のお弔い、出産祝い、結婚祝いなど、自分たちの花火を眺めるのは格別です。ご家族で、ご友人で、花火をあげてみませんか?
8月18日(前日)、19日(当日)、20日(片付け)の3日間のお手伝いボランティアを募集しています。地域に密着した手作りのお祭りを裏方から感じてみませんか?もちろん当日のみのお手伝い、短い時間のお手伝いも大歓迎です。
お問い合せ先
TEL:090-4064-1913
芦野聖天花火大会実行委員会 副委員長 安達まで。